鯨飲馬食

いろいろつまみ食いで勉強したことのメモ書き

ペアプロ本を読んだ

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

  • 作者: ローリーウィリアムズ,ロバートケスラー,Laurie Williams,Robert Kessler,長瀬嘉秀,今野睦,テクノロジックアート
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本
  • 購入: 6人 クリック: 36回
  • この商品を含むブログ (29件) を見る

ペアプログラミング - エンジニアとしての指南書」、ピアソンなので読めないと諦めかけていたら、図書館にあるとわかったので借りて読みました。

注意事項

第1章の注意事項で、この本では「プログラミング」という言葉をコードを書くだけじゃなく、開発プロセスのすべてのフェーズに対して使うとあり、ペアは特に分析と設計に有効とある。実際僕たちの現場でも、取るべき道の選択で迷う場面で、素早く情報を集めて素早く判断する、あるいは判断材料が自分たちで十分見つけられなければすぐに周りを巻き込むという行動が、ソロでやってるときや、あるいは最初からいきなり大勢を集めて取り組むのと比べてスピード感を持ってやれてると感じます。

同じく注意事項のところに、ペアプログラミングを強制される人が存在すべきではないとも書かれている。実際ペアプロは人によって合う合わないはあると思っていて、少し前に僕のチームでペアの相方の巻き込みをうまくできてない状況が見えたとき、「実は無理してやってない?」と明示的に聞いてみたこともある。そこで「そんなことないよ」と言っていても、本人も知らないうちに無理してる可能性もあるかもと、ペアをやめる実験をやってる中で、実はそちらの方が働きやすそうにしてないかということは注意して観察しました。

tech-blog.monotaro.com

人だけじゃなく、周りの状況によってもうまくいくやり方は変化していくと思うので、ずっと同じやり方でやっていて良いのかは、時々立ち止まって考えるべきと思ってます。

ペア間の勇気

第3章の7つの相乗的な方法の3つ目で出ている「ペア間の勇気」の話は実際にまわりで起きていたことと合っていて、なるほどと思いました。一人では知らないことを恥ずかしいと思ってまわりに聞けず、そのまま一人で取り組んでしまうけど、二人だと互いに知らないなら聞いちゃえという勢いが付く。今が助けを求める時だという判断が的確にできるのはペアの強みだと思います。

経験を積んだ開発者ほど助言を多く求める傾向があるというのは、実際僕がすごいなと思う人ほどそういう行動取ってるなと、近くのすごい人から質問受けたりしたときに感じているですが、若手のペアからもそれに負けないくらいぐいぐい質問が飛んできてるのは、ペアを組むことで強みを得てるんだなと思います。

チームでの責任共有

第27章の「有能なペアプログラマの7つの習慣」では、パートナーの仕事は自分の仕事であり、100%責任を持つ共同作業だと書かれています。一人でやってそれをレビューアが後でチェックだと、やった人と比べてレビューアの方は責任が弱めになってしまうことがあったり、レビューアが見てくれるからと想像したことが外れて、レビューアとレビューイの間で何かを見過ごしてしまうことがあります。それに対して、成果物に100%の責任を持つ人が最初から二人居るというのは強い。

読んで良かった

自分たちで考えながらペアワークをやってきて、他ではどういう取り組みをしてるのか、どういう課題に出会って、どういう気付きを得てるのかを知る機会がなかったので、この本を読めてよかったです。

ペアワークやってる他の人の話を直接聞く機会あったら情報交換したいなー。