鯨飲馬食

いろいろつまみ食いで勉強したことのメモ書き

通り道に物を置く

リアルな空間(家の中とか)で通り道に物を置いておくと「邪魔!」と叱られるのでやらないように気を付けているが、チームの活動の中の定常的な業務フローの真ん中にあえて邪魔な物を置くことがある。

何の話かというと、チームの中で何度も繰り返しやっている活動で、何も見ずにできていることに対して、手順を書き出させて、次からはマニュアルを見ながらの実施としてもらう。

このとき、やっていることを言語化して書き出すのがまず手間だし、何も見ずにできていたものをマニュアルを見ながらやるのはめんどくさい。スピードも落ちる。

じゃあどうしてそんなことをするのかというと、まさにスピードを落とすのがやりたいことだ。立ち止まって一つ一つの所作を言語化し、ゆっくりと確認をとりながら進めていくことで、その手順の要所、本質が何であるかをその場にいる関係者の共通認識にできる。

また、手順がひとたび記述されると、改善もしやすくなる。もっと簡単な手順にできるんじゃない?とか、自動化できるんじゃない?とか、これって実はやらなくても良いのでは?とか、実施頻度下げても良いのでは?とかの議論を、みんなで同じものを見ながらやれる。

慣れて何も見ずにできているというとき、本質を捉えないままこなしていたり、できてるフリをし続けていることが割とある。割とあるのだけど、素早く進めなきゃと言い訳して、現状の見直しから目を逸らし、誤魔化していることが割とある。

通り道に物を置いて、スピードを落とさせる。そうすると、見過ごしていたことが見えてくる。