- 作者: 井手直行
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/04/08
- メディア: 単行本
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ヤッホーブルーイングの商品はお酒売り場で見かけてラベルが目につくので気になっていて、でも実際に買って飲んだのはわりと最近。名前が面白くて、香りがよくておいしくて、僕にとっては飲むと元気になるビールという位置づけになっている。そんな会社のことを書いた本を見つけて、読み始めたら興味深くて一気に読み終えてしまった。
この本ではそのヤッホーブルーイングがどん底の時期から成長していく過程の話が書かれている。うまくいったことだけでなく、うまくいかなかったことも含め、やってみた結果を評価して、そこから何かを学んで次に進んでいったかが、当事者の井出さん(てんちょ)の視点から書かれている。大きな話題としてはファンを作っていくことと、同じ方向を向くチームを作っていくことが取り上げられていたが、会社が成長していく中で役割の移譲ができている点が、ふだん自分が悩んでいることと関連して興味をひいた。価値観を伝え、繰り返し繰り返し伝えていくことで、同じ方向を向いて仲間を先導してくれるメンバーをつくることに繋がっているのかなと思った。
どん底の時期の星野佳路さんとのエピソード「会社をたたんで釣りでもしよう」の、支えてくれる人の一言で奮い立たされた話も印象に残っている。読む前は知らなかったヤッホーブルーイングという会社自体のこと、商品の命名の裏側などもちらりと見ることができて、ヤッホーブルーイングのファンになりそうな気配。