鯨飲馬食

いろいろつまみ食いで勉強したことのメモ書き

アウトカムを得てから深掘りするやり方

i2keyさんのブログ記事(「再発防止策はチェックリストによる目視確認」から考えるアウトカムフォーカス)を読んだ。

i2key.hateblo.jp

実利をリードタイム最短で取っていき、その後で効率化していくという話を示した図を見て、t_wadaさんのTDDの資料に出てくる黄金の回転の図

との共通点に気付いた。手段にこだわらずにとにかく動く(効果が測れる)ところまで持って行き、最適化する次のステップは価値が見えたそのあとでというあたりが。ポイントは1ステップ目をまず素早くやってしまうというところだと思うが、最適化の原則としてぎりぎりまで最適化するなということに関連して、動くものを手に入れてしっかりと対象の理解を深め、その後で最適化することでより最適な形に持っていけるという2ステップ目の成果へのメリットもあるなと思った。

実際の現場では、「動いて価値が出たんだからいいじゃん、そのままにしといて別のことやろうよ」という圧がかかってきて、2ステップ目に進めないことがありがち。1ステップ目においては動機が客観的に見てもはっきりしているのに対して、2ステップ目はそれを何故やらなければならないのか、現場の人が自信を持って説明でき、その価値を周りが認めてくれないことには切り崩されてしまうから。

自動化されたフローによる障害防止の再現性や、きれいなコードによるメンテナンスの継続性といった、もう一段上の価値を根拠として、2ステップ目をきちんと進めていける、あるいは1ステップ目を素早くやってみた結果それ以上やる価値はないからやめとこうと自律的に判断していけると良いなと思う。

まず成果を出すというゴールから始めるやり方では、こないだ会社ブログで書いた、新しい人をチームに迎え入れるときに、まずチームの一員としてアウトプットしている状態という成果を体験してもらってから、次のステップで基礎力を高めるという流れにした話とかも、類似点がありそうだ。

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